[村田兆治の言葉]

2008-12-11

【文藝春秋】

本気で教える。子供が相手だから、と手を抜くことはしない。あれこれ言葉で説明するよりも、まずやってみせる。マサカリ投法で本気の球を投げると、子供の目は「凄かった」「速かった」と輝く。現役時代に遜色ない球を投げたくて、毎日欠かさずダンベル運動を二百回、腹筋背筋運動を二百回やっている甲斐があるというものだ。


子供に夢を与えるのが大人。でも大人だって夢にチャレンジできるのだ。そして実現できる。私は今年五十九になるけれど、団塊世代はいまだ人生というマウンドに立っている現役選手なのだ。これからセカンドステージを迎える方も多いと思うが、ゼロからの出発に恐れることなく、挑戦し続けよう。人生に引退はないのだから。

[ 村田 兆治 ]