[細野豪志の言葉]

2009-09-27

【パラシューター】

横浜市長になった中田宏氏、今は民主党に所属している枝野幸男氏、京都では前原誠司氏……、地盤・看板・カバンを一切持たず、国政に乗り込む彼らの姿は輝いて見えたのだった


最大のショックは、ある日、忽然とテレビがなくなっていたことであった。小学校五年生の私にとって、テレビは最大の娯楽である。驚愕の表情で、父に問うと、「口をあけてテレビを見ているお前のバカ面が我慢ならないので、捨ててきた」と言う。以後、二年間、我が家にはテレビがなかった。


私はませガキで、高校生の頃には、すでに政治に関心があった。選挙があれば候補者の選挙広報には必ず目を通し、自分の推薦候補を親に伝えていた。


よくサイレント・マジョリティという。しかし人々は決して無口ではなかった。彼らの話に耳を傾ける人間がいなかっただけなのかもしれない。


わずかでも可能性が出てくるとわかると、応援してくれる人が急激に増え出したのである。やはり、誰も負け戦はしたくないものなのだろう。

[ 細野 豪志 ]