【人生のプロジェクト】
二人の男がレンガを積んでいた。「君たちは何をしているんだ?」とたずねると、一人は「レンガを積んでいるんだ」と答えた。もう一人は「教会を造っているんだ」と答えた。そして二人の未来は、まったく違うものになった。
目の前のことばかりに気を取られていると、いつの間にか「虫の目」になる。虫には木しか見えないが、鳥には森が見えている。「鳥の目」を使っていちど空から自分の姿を確認してみよう。
毎日を楽しむためには、目標までの期限を決めてしまうことだ。期限が決まれば予定が組める。予定が決まれば、今やるべきことが見える。
自由になる。それはなにかから逃避することではなく、自分が自分のボスになることだ。
夢は「知識」だ。知れば知るほど選択肢が増え、未来のビジョンが鮮明に溢れ出す。人の夢にも耳を傾け、「自分にはどうか?」を考える。そこからヒントを得ることもある。かすかなときめきに対して敏感でいよう。
欲求は人に話せば話すほど、頭の中で整理がついていく。失速し消滅するものもあれば、誰かの共感によって倍増するものもあるだろう。できる、できないは関係なく、とにかく「聞いて!聞いて!」のテンションで。
限界を決めず、思いつくかぎり、「これってよくない?!」「こうなったらカッコいい」「あれをマネしてみるのは?」というアイデアを出し合おう。相手の話を途中で否定しない。資金が足りない、技術が足りない、時間が足りないといった「ない話」はとりあえず無視する。立場や年齢、経験、声のでかさも関係ない。
目標には範囲が必要だ。「やること」を決めるなら、同時に「どこまでやるのか?」も決めた方がいい。
目標を下回るのはもちろん、目標を「大きく上まわって」もいけない。結局、どちらも段取りを想像しきれていなかった証拠だ。偶然の成功は、偶然の失敗と同じである。たとえ一度成功できたとしても、成功し続けることは難しいだろう。
幸運はひとり、ひとり順番にやってくる。うまくいくときは、誰がやってもびっくりするくらいうまくいく。うまくいかないときに、どれだけ前に進めるか、その合計こそが「人生の差」になる。
休むのは自由だが、納期だけは守る。スピードは追求するが、仕事は雑にしない。無理はするが、無茶はしない。
小さな象をつなぐ杭と、大きな象をつなぐ杭は、まったく同じ杭だという。子象のころに「逃げても無駄だ」と思い知るから、大人になっても、逃げようと思わなくなる。できないと思い込んでいるから、力があるのにやろうともしないそうだ。
雲の上にあるような目標も、一段一段をのぼれる高さに設定すれば、やがてたどり着くことができる。
将来こうなりたい。そのためには今年中にこうなりたい。今年そうなるためには、今月中にこうなっておきたい。それならば今日はこれをやっておくべきだ。段取りによってデザインされた小さな一日が、奇跡のような未来につながっている。
プロジェクトの最後には「自分自身が満足したい」という絶対の目的がある。だからまずはひとりで「パーフェクトに成功している絵」を思い描き、そのときの自分の感情を先取りしてみよう。それを得るためには、どれくらいのインパクトが必要だろうか。そのインパクトを与えるためには、どんな現象を起こす必要があるだろうか。それほどの満足を手に入れるには、一体なにが不足しているのか。自分の"足りない感"をたしかめておく。その気持ちで、やるべきことを考えてみる。頭の中で何度もリハーサルすればいい。プロジェクトが成功し、満足げに笑っている自分の姿からビデオを巻き戻し、繰り返し見ている感覚だ。時間軸に沿って考えていくうちに、「お!あれもやらなくちゃ」という気づきが溢れ出してくる。
プラス思考とは決して「マイナス要素から目をそらすこと」ではなく、最悪な状況をできるだけ洗い出し、「先手を打っておこう」と考えられる思考のことだ。想像しうるすべてのトラブルの対処法を考えておけば、あとはもう明るいことしか考えられない。
怖がらなくてもいい。死ぬこと以外はかすりキズだ。
人生は思った通りだ。「思った通りになるわけない!」と思い込んでいる人がいるが、その人も、そう思ったからには、思った通りだ。
メールより電話、電話より会う、会うよりも食事。一泊できればなおいい。またはドキドキ感を楽しめる場所に誘い、ちょっとした事件を共有体験することで、心の距離を一気に近づけることができる。
コミュニケーションの価値は、すべて受け手が決定している。「そんなつもりじゃなかった」という、あなたの"つもり"は関係ない。「なにを伝えたか」ではなく「なにが伝わったか」なのだ。
行動は気分に左右されてしまう。動かなければいけないのに、動きたくないときがある。しかし自分の気分を左右できれば、自分の行動をコントロールできる。
悪い情報ほど、早く報告したほうがいい。自分よりもリーダーの方が選択肢が多い、ということを忘れてはいけない。知恵を借りるのも大切な仕事だ。